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目次
Steam × Monthly/2026年10月

Steam 2026年10月度最新レポート

10月、Steam に出たゲームは 4,011本。前の月の1.4倍で、この1年で最多となった。

一体どんなゲームが遊ばれ、どんなゲームが売れたのか?ゲーム制作における変化や動向を数字から探っていく。

公開 読了 約14分

0110月のリリースは4,011本、前月比 +40%

10月にリリースされたゲームの本数
4,011本
2026年10月1日〜31日。DLC・デモ・ソフトウェアは含まない。1日あたり129本
  • 10月の本数は9月(2,855本)の1.40倍、前の年の10月(1,753本)の2.3倍。この1年は月に1,400〜2,900本で推移していて、4,000本を超えた月は初めて。
  • いちばん多かったのは29日の386本。ハロウィンのセール「Steam Scream」が始まる前後の25〜29日は5日続けて240本を超え、この5日間で1,484本がリリースされた。
  • 曜日で見ると木曜が954本でいちばん多く、金曜(291本)と土曜(287本)は木曜の3分の1以下だった。

集計出どころ:Steam ストアの検索(発売日順・ゲームのみ)を2026年11月2日に数えた。日付はストアの表記

日別のリリース本数:月末の5日間に集中した合計 4,011本。黄色の帯は Steam Next Fest の期間、紫の棒は土日。日付はストアの表記(米国太平洋時間)
Steam Next Fest(19〜26日)1002003004001357911131517192123252729386本3110月の日付(ストアの表記)
Next Fest 19〜26日1002003004001510152025386本3010月の日付(ストアの表記)
曜日別では木曜に集まり、金曜と土曜は少ない10月のリリース本数を曜日ごとに足した。日付はストアの表記(米国太平洋時間)
月曜574本火曜592本水曜807本木曜954本金曜291本土曜287本日曜506本
月曜574本火曜592本水曜807本木曜954本金曜291本土曜287本日曜506本

10月の 4,011本は、8月・9月の約2,900本から一気に増えた。10月は Steam Next Fest(19〜26日)と、ハロウィンのセール「Steam Scream」(26日〜11月2日)が重なる月で、セールが始まる前後の25〜29日だけで 1,484本がリリースされている。ハロウィンのセールに合わせてリリースする、という判断が本数に表れた形だ。

曜日の偏りも大きい。木曜が954本でいちばん多く、水曜が807本と続く。金曜と土曜は300本に届かない。週末に遊んでもらう前にリリースする、という習慣が本数に出ている。

数え方Steam ストアの検索を「発売日の新しい順」に1頁ずつたどり、10月の日付のゲームを数えた。ゲームだけを対象にし(DLC・デモ・サウンドトラック・ソフトウェアは除く)、同じ方法で2025年10月からの各月も数えた。ストアの表記の日付は米国太平洋時間なので、日本時間では1日ずれるゲームがある。API の発売日(世界協定時)で数え直すと10月は3,898本で、差の113本は月末の時差の分。この記事はストアの表記の 4,011本で通す。

02有料ゲーム価格は中央値で705円

10月の有料ゲームの値段の中央値
705円
有料 3,577本の、日本の店での定価の中央値(リリース時の割引を含まない)
  • 無料で遊べるゲーム(基本無料を含む)は434本で、全体の11%。
  • 有料ゲームのうち1,000円以下は2,414本で、有料の67%を占める。
  • 早期アクセス(作りかけのまま売り始める形)でリリースされたのは430本で、全体の11%。

集計出どころ:Steam の店の API(IStoreBrowseService)で 4,011本の値段・タグを2026年11月2日に取得

有料ゲームの値段の中央値(月ごと・13か月)その月にリリースされた有料ゲームの、日本の店での定価の中央値。ピンクが今月
200400600580106001158012640158025803700470056556655770086989705円1020252026
200400600580101112123456786989705円1020252026
10月の有料ゲーム 3,577本の値段の分布日本の店の定価。1,000円以下が3分の2、3,000円を超えるのは92本
〜500円957本501〜1000円1,457本1001〜2000円936本2001〜3000円133本3001〜5000円51本5001〜円41本
〜500円957本501〜1000円1,457本1001〜2000円936本2001〜3000円133本3001〜5000円51本5001〜円41本

10月にリリースされたゲームの値段は、半分が705円以下に収まる。501〜1,000円の帯がいちばん厚く、1,457本。2,000円を超えると急に減り、3,000円を超えるゲームは92本しかない。Steam の「1か月に4,000本」の大半は、1,000円前後の小さなゲームでできている。この記事の後半に出てくる売上の上位は、その中の例外にあたる。

13か月の推移で見ると、有料ゲームの値段の中央値は580〜705円の間で動いていて、10月の705円はこの13か月でいちばん高い。1,000円以下の割合は63.5〜72.6%で、10月は67.5%。1年で見ると「1,000円前後」はずっと Steam の主流で、10月に急に安くなったわけではない。

03対応言語やタグの分布は?

日本語に対応しているゲームの割合
42%
1,674本。字幕か UI の対応。日本語の音声まであるのは4%(170本)
英語対応のみの
ゲーム割合
34%
1,375本。対応言語の数の中央値は3言語
  • Steam Deck で「確認済み」になっているのは79本、「プレイ可能」が102本、「非対応」が23本。残りの3,807本(95%)は、Valve がまだ確かめていない。
  • 体験版(デモ)をストアページに置いているのは1,230本で、全体の31%。
  • 10月にリリースした開発者の名前は3,980(個人も含む。1本に複数の開発者が並ぶゲームもある)。2本以上リリースした開発者が151あり、最多は「IR Studio」の27本だった。

集計出どころ:Steam の店の API(タグ・対応言語・Deck)と各ゲームのストアページ(体験版)。2026年11月2日に取得

よく付いていたタグ4,011本のうち、そのタグが付いた本数。「シングルプレイヤー」(3,049本)「インディー」(2,519本)など、ほぼ全部に付くタグと画風のタグは除いた
カジュアル2,030本アクション1,412本シミュレーション1,194本アドベンチャー1,165本ストラテジー1,114本マルチプレイヤー790本パズル780本アーケード613本RPG589本ファンタジー573本ホラー570本PvP495本ローグライト469本アクションアドベンチャー448本
カジュアル2,030本アクション1,412本シミュレーション1,194本アドベンチャー1,165本ストラテジー1,114本マルチプレイヤー790本パズル780本アーケード613本RPG589本ファンタジー573本ホラー570本PvP495本ローグライト469本アクションアドベンチャー448本

タグでは「カジュアル」が2,030本でいちばん多く、「アクション」「シミュレーション」「アドベンチャー」「ストラテジー」が1,100〜1,400本で並ぶ。ホラーは570本で、ハロウィンの月としては意外に少ない。

日本語に対応しているゲームは42%。対応言語の数の中央値は3言語で、英語だけのゲームが3分の1ある。日本語の「音声」まであるゲームは4%しかなく、日本語対応の大半は字幕と UI の翻訳だ。日本語の字幕があるだけでは差がつかず、音声や日本向けの作りがあって初めて差がつく、と読める。

04AI 使用比率はついに50%を突破、2本に1本は AI を使っている

「AI を使った」と届け出たゲームの割合
51%
2,047本。ストアページに「AI 生成コンテンツの開示」の節があるゲーム。Valve は2024年1月から、生成 AI を使ったら届け出るよう義務づけている
  • 届け出の文で「絵・画像・3D モデル」に触れているのは1,700本。音声・音楽は776本、文や翻訳は863本、コードは514本(1本で複数に触れるゲームがある)。
  • 遊んでいる最中に AI が生成する(会話や絵をその場で作る)と書いているのは587本。
  • 届け出のある有料ゲームの値段の中央値は655円で、届け出のないゲーム(785円)より安い。

集計出どころ:4,011本のストアページを2026年11月2日に1本ずつ開き、「AI Generated Content Disclosure」の節の有無と文を取った。種類は届け出の文に含まれる語で分けた

届け出のあるゲームは、レビューが付きにくい10月にリリースされたゲームを「AI の届け出あり」と「なし」に分け、11月2日の時点のレビューの件数で比べた(それぞれの中での割合)
AI の届け出あり(2,047本)届け出なし(1,964本)レビュー 0件50.9%33.7%1〜9件33.1%35.9%10〜99件12.8%20.9%100件以上3.1%9.5%
AI の届け出あり(2,047本)届け出なし(1,964本)レビュー 0件50.9%33.7%1〜9件33.1%35.9%10〜99件12.8%20.9%100件以上3.1%9.5%
届け出のあるゲームは、日本語対応と早期アクセスの割合が高い同じ分け方で、ゲームの作りを比べた(それぞれの中での割合)
AI の届け出あり(2,047本)届け出なし(1,964本)日本語に対応46.4%36.9%体験版あり28.6%32.8%早期アクセス15.1%6.1%
AI の届け出あり(2,047本)届け出なし(1,964本)日本語に対応46.4%36.9%体験版あり28.6%32.8%早期アクセス15.1%6.1%

10月にリリースされた 4,011本の半分、2,047本が「AI 生成コンテンツを使った」と届け出ていた。中身でいちばん多いのは絵・画像で、1,700本が触れている。届け出のあるゲームは、レビューが1件も付かない割合が51%で、届け出のないゲーム(34%)より大きい。100件以上集めたのは3.1%で、届け出のないゲーム(9.5%)の3分の1だ。

ただし、これは「AI を使うと売れない」という意味ではない。届け出のあるゲームは値段の中央値が655円と安く、カジュアル・2D のタグが多い。小さく安いゲームが AI を使って数多くリリースされ、その多くがレビューの付かない所に沈んでいる、というのがこの数字の読み方だ。届け出のあるゲームの中にも AION 2(レビュー43,535件)、Call of Duty: Modern Warfare 4(10,634件)、Moon Sweepers(4,632件)のように、大きく遊ばれているゲームがある。

読むときの注意届け出は開発者の自己申告で、Valve は内容を確かめていない。届け出の「種類」は、英語の文に含まれる語(image・art・voice・translation・code など)で分けたもので、文によっては取りこぼしがある。日本語に対応している割合が届け出のあるゲームで高いのは、翻訳に AI を使ったと書くゲームが多いため。

05リリースされたゲームのうち、4割はレビューがゼロ件

レビューが1件も付いていないゲームの割合
42%
1,704本。10月にリリースされた 4,011本のうち、11月2日の時点で0件
  • レビューが10件以上付いたゲームは924本(23%)。Steam はレビューが10件集まって初めて「好評」などの評価を表示する。
  • 100件以上は251本(6.3%)、1,000件以上は46本(1.1%)。
  • 10件以上集まったゲームの好評率の中央値は89%。レビューが付いたゲームの多くは、好意的に受け取られている。

集計出どころ:Steam の店の API のレビュー要約(全言語)。2026年11月2日の時点。月の頭にリリースされたゲームと月末のゲームでは、集まる期間が違う

レビューの件数で分けた 4,011本11月2日の時点。左から、0件・1〜9件・10〜99件・100〜999件・1,000件以上
0件 42.5%1〜9件 34.5%10〜99件 16.8%
0件 42.5%1〜9件 34.5%10〜99件 16.8%
  • 0件1,704本(42.5%)
  • 1〜9件1,383本(34.5%)
  • 10〜99件673本(16.8%)
  • 100〜999件205本(5.1%)
  • 1,000件以上46本(1.1%)
10月にリリースされたゲームで、レビューがいちばん多い15本件数は全言語の合計。好評は「おすすめ」の割合。値段は日本の店の定価
ゲームレビュー数好評値段主なタグ
Enshrouded~霧の王国~
Keen Games GmbH・15日発売
98,60385%¥4,840オープンワールド・サバイバル
Phantom Blade Zero
S-GAME Studio・29日発売
47,17589%¥8,580アクションRPG・武術
AION 2
NC・5日発売
43,53555%無料無料プレイ・MMORPG
Gears of War: E-Day
The Coalition・6日発売
10,85272%¥9,800女性主人公・アクション
サルファー
Perfect Random・28日発売
10,65887%¥3,825ローグライクアクション・脱出シューター
Call of Duty®: Modern Warfare® 4
Infinity Ward・23日発売
10,63473%¥9,800シューティング・アクション
Clive Barker's Hellraiser: Revival
Saber Interactive・8日発売
8,30093%¥5,900ゴア・性的表現
Castlevania: Belmont's Curse
KONAMI・15日発売
8,18076%¥3,850メトロイドヴァニア・アクション
スター・ウォーズ:ギャラクティック・レーサー™
Fuse Games・6日発売
6,96786%¥6,900レース・マルチプレイヤー
Probably Stolen - Cyberpunk Shopkeeper Sim
Questing Goose Studio・28日発売
6,23597%¥1,799ショップキーパー・シミュレーション
プラネット ズー 2
Frontier Developments・13日発売
5,85563%¥6,200シミュレーション・ストラテジー
Feed the Cups
Vambear Games・16日発売
4,82972%¥1,800かわいい・シミュレーション
Silver Pines
Wych Elm・8日発売
4,69895%¥2,500探検・ホラー
Mycopunk: 俺たちキノコバスターズ
Pigeons at Play・20日発売
4,65888%¥850アクション・オンライン協力プレイ
Moon Sweepers
DragDrop Games・23日発売
4,63277%¥1,150インディー・自動化

集計出どころ:Steam の店の API。2026年11月2日の時点。発売日はストアの表記

リリースされたゲームの42%には、11月2日の時点でレビューが1件も付いていない(月末に出たゲームは数日しかたっていないので、この割合はこれから下がる)。10件以上集まって Steam が評価を表示するようになったゲームは23%、100件以上集めたゲームは6.3%だ。「出せば見つけてもらえる」は、4,000本の中では成り立たない。この数字は、前の記事で書いた「近日登場の期間にウィッシュリストを集める」理由をそのまま裏づけている。

上位15本を見ると、大作だけではない。Probably Stolen(1,799円・6,235件・好評97%)、Feed the Cups(1,800円)、Mycopunk(850円)、Moon Sweepers(1,150円)のように、2,000円以下の小さなゲームが大作の間に入っている。共通するのは、協力プレイができるか、一言で中身が分かる題(店番・喫茶店・キノコ退治・月の掃除)を持っていることだ。

06日本と世界で、流行っているゲームは違う

Steam が毎週出す「週間売上ランキング」(売上金額の順。本数や金額は非公開)を、日本の店と全世界で並べた。10月にリリースされたゲームには10月発売の印、初めて上位100に入ったゲームには初登場の印を付けた(予約でリリース前から上位に入っていたゲームもある。ランキングは DLC も対象)。「連続」はその時点で上位100に居続けた週数。10月27日の週は、記事の公開の時点では未発表。

10月6日の週10月6日〜12日の売上

順位ゲーム前週連続
1AION 210月発売無料2位4週
2エーペックスレジェンズ無料3位310週
3Japanese Ramen Simulator初登場10月発売圏外1週
4ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE10月発売1位19週
5「オーバーウォッチ®」無料37位40週
6Dragon's Dogma 249位4週
7Dota 2無料196位1週
8Yu-Gi-Oh! Master Duel無料23位247週
9Dragon's Dogma 2: Dark Arisen Expansion10月発売66位2週
10デッドバイデイライト39位541週

全世界売上の上位10

順位ゲーム前週連続
1Dota 2無料14位463週
2AION 210月発売無料1位5週
3Counter-Strike 2無料2位740週
4スター・ウォーズ:ギャラクティック・レーサー™10月発売34位2週
5EA SPORTS FC™ 274位12週
6Steam Deck31位20週
7Gears of War: E-Day10月発売6位3週
8Risk of Rain 2158位1週
9ARC Raiders70位2週
10リスク・オブ・レイン 2: ハロウド・コンセプツ初登場10月発売圏外1週

10月13日の週10月13日〜19日の売上

順位ゲーム前週連続
1AION 210月発売無料1位5週
2エーペックスレジェンズ無料2位311週
3Street Fighter 611位186週
4Japanese Ramen Simulator10月発売3位2週
5Call of Duty®: Modern Warfare® 410月発売47位2週
6テイルズ オブ エターニア リマスター初登場10月発売圏外1週
7星の翼無料26位128週
8ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE10月発売4位20週
9ファイナルファンタジー レゾナンス10月発売48位3週
10「オーバーウォッチ®」無料5位41週

全世界売上の上位10

順位ゲーム前週連続
1PUBG: BATTLEGROUNDS無料16位500週
2Call of Duty®: Modern Warfare® 410月発売19位3週
3Dota 2無料1位464週
4AION 210月発売無料2位6週
5Counter-Strike 2無料3位741週
6プラネット ズー 210月発売20位3週
7EA SPORTS FC™ 275位13週
8エーペックスレジェンズ無料17位311週
9Enshrouded~霧の王国~10月発売圏外1週
10Battlefield™ 659位64週

10月20日の週10月20日〜26日の売上

順位ゲーム前週連続
1AION 210月発売無料1位6週
2ファイナルファンタジー レゾナンス10月発売9位4週
3Call of Duty®: Modern Warfare® 410月発売5位3週
4エーペックスレジェンズ無料2位312週
5サイバーパンク207741位4週
6NTE: Neverness to Everness無料31位16週
7Wuthering Waves無料13位78週
8ゼンレスゾーンゼロ無料53位19週
9Japanese Ramen Simulator10月発売4位3週
10「オーバーウォッチ®」無料10位42週

全世界売上の上位10

順位ゲーム前週連続
1Call of Duty®: Modern Warfare® 410月発売2位4週
2Dota 2無料3位465週
3Phantom Blade Zero10月発売17位11週
4Counter-Strike 2無料5位742週
5サイバーパンク207720位4週
6AION 210月発売無料4位7週
7PUBG: BATTLEGROUNDS無料1位501週
8ファイナルファンタジー レゾナンス10月発売55位2週
9サイバーパンク2077:仮初めの自由49位4週
10EA SPORTS FC™ 277位14週

公式出どころ:Steam の週間売上ランキング(日本・全世界)。2026年11月2日に取得。「連続」はその時点で上位100に居続けた週数

日本では AION 2(基本無料の MMORPG・10月5日リリース)が3週連続で1位。2位以下にはエーペックスレジェンズ、Japanese Ramen Simulator(10月9日リリース・初登場3位)、エースコンバット8、テイルズ オブ エターニア リマスター、ファイナルファンタジー レゾナンスと、国産か日本を舞台にしたゲームが並ぶ。

全世界の上位は Dota 2、Counter-Strike 2、PUBG の基本無料3本と、Call of Duty: Modern Warfare 4(10月23日リリース)、EA SPORTS FC 27、Phantom Blade Zero(10月29日リリース)だ。同じ週の日本と全世界の上位10で重なるのは、多くて4本。日本の店で売れるゲームは、世界のランキングを見ても分からない。日本向けにリリースする側は、日本の表を見る必要がある。

読むときの注意ランキングは「その週の売上金額」の順で、Valve は金額も本数も公開していない。無料のゲームが上位にいるのは、ゲーム内の課金が売上に入るため。10月6日の週の日本の7位 Dota 2(前週196位)のように、セールや催しで1週だけ急に上がるゲームがある。

0710年前のゲームが最前線

同時に遊んでいた人数の、週の最多
1,288,020人
Counter-Strike 2。2026/11/01 集計の週
同時に遊んでいた人数の上位12Steam の「最もプレイされているゲーム」(2026/11/01 集計の週)を、週の最多同時接続の多い順に並べ直した。リリース日は Steam の店の表記、経過年数は2026年11月2日まで
順位ゲームリリース日経過週の最多同時接続
1Counter-Strike 22012/08/2114.2年1,288,020人
2Phantom Blade Zero初登場2026/10/290か月833,921人
3Dota 22013/07/0913.3年802,613人
4PUBG: BATTLEGROUNDS2017/12/218.9年802,207人
5Deadlock
未発売。Steam に載った日(招待制のテスト)
2024/08/232.2年263,220人
6AION 22026/10/051か月233,713人
7エーペックスレジェンズ2020/11/056.0年203,578人
8FiveM
Steam での配信開始日(GTA V の改造の土台。2015年から Steam 外で配布)
2025/02/041.7年195,910人
9Call of Duty®2022/10/284.0年193,921人
10サイバーパンク20772020/12/105.9年168,742人
11Probably Stolen - Cyberpunk Shopkeeper Sim初登場2026/10/280か月152,036人
12WARDOGS2026/09/101か月146,252人

公式出どころ:Steam のチャート API(最もプレイされているゲーム)と店の API(リリース日)。2026年11月2日に取得。Deadlock は未発売(招待制のテスト中)で、Steam に載った日から数えた

同時接続の上位は、売上の表とはまた違う。Counter-Strike 2、Dota 2、PUBG の基本無料3本が80万人を超え、リリースから9〜14年たったゲームだ。10月の新作では Phantom Blade Zero(10月29日リリース・83万人)が2位に入り、日本の売上で3週連続1位の AION 2 は23万人で6位。世界の売上で1位だった Call of Duty: Modern Warfare 4 は、同時接続では旧作をまとめた「Call of Duty」として19万人にとどまる。レビュー上位に入った小さなゲーム Probably Stolen(1,799円)が15万人で11位に入っているのも目を引く。

08リリースゲームにおける対応 OS や言語はどうなっている?

10月にリリースされたゲームが「対応している OS・言語」と、Steam を使っている人の「PC の OS・表示言語」(Valve の2026年10月の調査)を並べた。作る側の対応と、遊ぶ側の実態のずれが見える。

macOS に対応しているゲームの割合
16%
653本。Linux(SteamOS)対応は13%(525本)。Windows は100%
Steam を使っている PC のうち macOS
2.4%
Linux は4.0%、Windows は93.7%(Windows 11 が72.5%)
OS:作る側は Mac が16%、遊ぶ側は2.4%左が10月のゲームの対応、右が遊ぶ側の PC(2026年10月の調査)。右の数字は9月からの変化(ポイント)

10月のゲームが対応している OS

  • Windows99.95%→
  • macOS16.28%→
  • Linux(SteamOS)13.09%→

遊ぶ側の PC の OS

  • Windows93.70%-1.33%
  • Linux3.95%+0.90%
  • macOS2.35%+0.43%
言語:日本語に対応したゲームは42%、日本語で Steam を使う人は2.5%左が10月のゲームの対応言語(上位)、右が遊ぶ側の表示言語(2026年10月の調査)。右の数字は9月からの変化

10月のゲームが対応している言語

  • 英語96.53%→
  • 簡体字中国語46.62%→
  • 日本語41.74%→
  • ドイツ語38.62%→
  • フランス語37.87%→
  • スペイン語36.70%→
  • ロシア語34.38%→
  • 韓国語32.06%→

遊ぶ側の表示言語

  • 英語39.04%+4.84%
  • 簡体字中国語21.98%-9.41%
  • ロシア語10.14%+1.09%
  • スペイン語4.83%+0.75%
  • ポルトガル語(ブラジル)4.46%+0.76%
  • ドイツ語2.89%+0.41%
  • 日本語2.47%+0.06%
  • フランス語2.41%+0.33%

集計公式出どころ:左は Steam の店の API(4,011本の対応 OS・言語)、右は Steam ハードウェア&ソフトウェア調査 2026年10月分。2026年11月2日に取得

OS は、作る側が Mac に16%、Linux に13%対応しているのに対し、遊ぶ側は Mac 2.4%、Linux 4.0%。Windows だけに対応しても、遊ぶ側の94%には届く。Mac や Linux の対応は「売れる人を増やす」より「対応していることを伝える」価値の方が大きい。

言語は逆向きのずれがある。10月のゲームの42%が日本語に対応しているが、Steam を日本語で使う人は2.5%だ。英語39%、簡体字中国語22%、ロシア語10%が上位で、中国語は9月から9.4ポイント減った(この調査は参加者の偏りで月ごとに大きく振れるので、1か月の数字で傾向を決めない)。日本語の字幕は「あって当たり前」の側に入っていて、差になるのは中国語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語への対応と読める。

参考:遊ぶ側の PC の中身GPU とメモリの割合(2026年10月の調査)。右の数字は9月からの変化(ポイント)

GPU の上位(ノート PC 用を除く)

  • RTX 30603.62%+0.08%
  • RTX 50703.56%-2.30%
  • RTX 40603.32%-0.40%
  • RTX 30503.06%+0.29%
  • RTX 50602.97%-1.23%
  • RTX 5060 Ti2.55%-1.32%

メモリ

  • 16 GB41.42%+3.60%
  • 32 GB37.06%-5.16%
  • 8 GB7.52%+1.05%
  • 64 GB3.94%+0.23%

PC の中身は、RTX 3060 が3.62%で首位のまま、RTX 5070(3.56%)、RTX 4060(3.32%)が続く。メモリは16GB が41.4%(+3.6ポイント)で32GB(37.1%)との差が開いた。「RTX 3060・16GB」が、いまの Steam の標準的な PC で、動作環境はここに合わせるのが無難だ。

10月に Steam 本体で起きたこと

  • 10月13日 Big Picture モードに「スクリーンセーバー」が付き、ホーム画面にパーソナルカレンダーが入った(クライアント更新)。
  • 10月15日 「実績セット」のベータが始まった。DLC や季節ごとの実績を組に分け、追加の実績で「全実績」が壊れないようにする仕組み。
  • 10月19〜26日 Steam Next Fest 10月の回。今回からジャンル・テーマ・特徴で体験版を絞り込めるようになった。
  • 10月23日 「パーソナルカレンダー」が Steam Labs を卒業して正式な機能になった。遊んだ時間の似た人が欲しがっている新作・近日発売を、人ごとに並べる。
  • 10月26日〜11月2日 ハロウィンのセール「Steam Scream V」。

公式出どころ:Steam の公式ブログの10月の投稿(クライアント更新 10月13日・21日、実績セット 10月15日、Next Fest 10月19日、パーソナルカレンダー 10月23日、Steam Scream 10月26日)

本レポートから読み取れること

  1. Steam は「出す」より「見つけてもらう」の市場になった。月4,000本のうち42%はレビュー0件、100件以上は6%。発売日に見つけてもらうには、近日登場の期間にウィッシュリストを集め、Next Fest に体験版を出し、発売日を60日以上前に決めてパーソナルカレンダーに載る、という Steam 側の仕組みを全部使う前提で計画を組む必要がある。
  2. AI の使用は、もう差別化でも減点でもない。2本に1本が届け出ている。届け出のあるゲームのレビューが少ないのは、安くて小さいゲームが AI で数多く作られているためで、AI そのものの罰ではない。使うなら正直に届け出て、差は中身と見せ方で付ける。使わないなら、それを強みとして言葉にする価値はある。
  3. 値段は「1,000円以下の塊」を意識して決める。有料の3分の2が1,000円以下で、中央値は705円。ここに入れば比べられる相手が多く、外に出れば「高い理由」を見せる必要がある。レビュー上位には2,000円以下で協力プレイか一言で分かる題を持つゲームが4本入っていて、小さくても見つかる道はある。
  4. 日本向けと世界向けは、別の市場として設計する。日本と世界の売上上位10は半分も重ならず、日本では国産と日本舞台のゲームが上位に並ぶ。日本語の字幕は42%が持っていて差にならない。日本で売るなら音声や舞台で、世界で売るなら中国語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語で差がつく。
  5. 同時接続の上位は10年選手。新作が入る枠は月に1〜2本。上位12のうち7本がリリースから4年以上。新作は「大作1本(Phantom Blade Zero)と基本無料の MMO 1本(AION 2)」だけが入り、小さなゲームで入ったのは Probably Stolen の1本。遊ばれ続ける市場は固定していて、新作は売上の瞬間風速で戦う構図になっている。

この記事の数字について

この記事の数字は全部、Steam(Valve)が自分で公開しているページと API から取った。分析会社の推計(売上本数・金額の見積もり)は使っていない。札はその数字の種類です。

公式
Steam のページにそのまま載っている数字。週間売上ランキング・最もプレイされているゲーム・ハードウェア調査・公式ブログ。
集計
Steam の店の検索と店の API から1本ずつ取って、私たちが足した数字。本数・値段・タグ・対応言語・OS・Deck・体験版・レビュー件数・AI の開示。
  • 本数は、ストアの検索を発売日の新しい順にたどって数えた(ゲームのみ。DLC・デモ・サウンドトラック・ソフトウェアを除く)。日付はストアの表記(米国太平洋時間)。8月・9月も同じ方法で数えた。
  • 値段は日本の店の定価(発売時の割引を含まない)。無料のゲームは値段の分布から除いた。
  • レビューの件数は全言語の合計で、2026年11月2日の時点。月の頭に出たゲームほど集まる期間が長い。
  • AI 生成の開示は、各ゲームのストアページの「AI Generated Content Disclosure」の節の有無で数えた。種類は英語の開示文に含まれる語で分けたもので、1本が複数の種類に入る。
  • 週間売上ランキングは売上金額の順で、Valve は金額も本数も公開していない。10月27日の週は公開の時点で未発表。
  • ハードウェア調査は参加者の偏りで月ごとに大きく振れる。1か月の変化だけで傾向を決めない。
  • 誤りは、直した所を日付つきで下の「更新の記録」に追記します。お気づきの点は @Amusiv_Project へ。

更新の記録

  1. 公開

出典

全部 Steam(Valve)の公開ページと API。2026年11月2日に取得。

  • 発売本数・値段・タグ・対応言語・OS・Deck・レビュー:Steam ストアの検索(発売日順) / 店の API「IStoreBrowseService/GetItems」 / タグ名「IStoreService/GetTagList」
  • AI 生成の開示:各ゲームのストアページ(「AI Generated Content Disclosure」の節)。Valve の決まり:Steamworks「コンテンツ調査」
  • 週間売上ランキング:日本 / 全世界(10月6日・13日・20日の週)
  • 最もプレイされているゲーム:Steam チャート(API「ISteamChartsService/GetMostPlayedGames」)
  • ハードウェア&ソフトウェア調査 2026年10月:Steam Hardware & Software Survey
  • 10月の出来事:Steam 公式ブログ(Steam Next Fest・パーソナルカレンダー・実績セット・Steam Scream・クライアント更新)